クロスオーバー7って設計が古いけど大丈夫?初版エクシーガとの違い・改善点
スバル エクシーガ クロスオーバー7は、ベースのエクシーガが2008年デビューのため大部分の設計が当時から年数が経過しています。古いからこそ魅力的なコストパフォーマンスを持っている一方、大丈夫かな?という漠然とした不安がつきまとうことも否めません。
一方スバルは「年次改良」という発売済みのモデルを小まめに改善し、長期販売モデルを大切にする文化があります。エクシーガも同様に年次改良でたびたび生まれ変わってきたモデルです。
この年次改良でどのように変わってきたかが分かれば、古さへの不安も少しは改良されるはずですよね?
ということで、大きめの改良点を中心にまとめます!
2008年6月17日 エクシーガ発売開始
インプレッサやフォレスターと共通化されているという、プラットフォームはSIシャシー(SUBARU Intelligent-Chassis)コンセプトを採用しています。リヤサスペンションにダブルウィッシュボーンを組み込み、高い操縦安定性、優れた静粛性としなやかで上質な乗り心地を実現。
以下の2つのエンジンを持ち、それぞれ4速ATと5速ATと組み合わされていました。
- 2.0LDOHC16バルブAVCS機構付NAエンジン(148ps/19.5kg-m)
- 同インタークーラー付ターボエンジン(225ps/33.2kg-m)
2009年9月2日 リニアトロニック採用
非ターボ装着車に5代目レガシィに採用されている「リニアトロニック」を採用。走行性能と環境性能を大幅に向上しています。
2.0GTに横滑り防止装置「VDC」の拡大設定や先進運転システム「EyeSight」を搭載したグレード「2.0GT EyeSight」を追加するなど、安全性に関しても大きく向上しています。「ぶつからないミニバン」と宣伝が打たれていましたね。
2009年12月24日 2.5Lエンジン搭載グレードを追加
2.5LでターボなしのEJ25型エンジンを搭載した新グレード「2.5i-S」が追加されました。トランスミッションはやはり「リニアトロニック」です。
2010年8月4日 一部改良(Cタイプ)。
全てのターボ無しモデルをスバル独自のチェーン型CVT「リニアトロニック」を搭載。同時にVDC(横滑り防止装置)を採用した。
キーレス&プッシュスタートを装備するグレードにはドアハンドル内側にタッチセンサーを追加、乗車時にドアハンドルを握るだけで解錠が可能になった。
2011年6月28日 - マイナーチェンジ(Dタイプ)。
フロントフェイスやインテリアを変更し、よりスポーティ感のあるデザインとなりました。ライト内のブルーのラインがなくなり、切れ長な目つきになるようにリフレクターのデザインが変更になっています。同時にグリルもエッジの効いたテザインに変更。
2012年7月3日 - マイナーチェンジ(Eタイプ)
この代は大変革です。クロスオーバー7が今もラインナップに残れるのは、このマイナーチェンジによる改良があってこそだと思います。近代化とも言える大幅アップデートです。
エンジン・駆動系
2.5L車はエンジンを新世代ボクサーエンジンであるFB25型に換装しました。FB25型はスバル入魂のエンジンで、燃焼効率を追求することで燃費と扱いやすさの2要素の向上をテーマとして開発されました。燃費の悪さを指摘され続けてきたBOXERエンジンが、ここにきてようやく近代的なエンジンに生まれ変わったのでした。
採用済みであった「リニアトロニック」もパーツやレイアウトを最適化して小型・軽量化。さらに、一部グレードにはアイドリングストップも搭載したことで燃費を向上させています。
2.5L車はエンジンの換装に伴って車両型式がYAM型に変更されています。2WD(FF)車を廃止し、全車4WD車のみのグレード展開となりました。
安全性
EyeSight(ver.2)となり、安全性も向上しています。エクステリアにも関係しますが、サイドミラーが従来型よりもミラー面積を拡大し、視認性が向上しました。
シャシーにも改良を行い、車両やステアリングの応答性や直進安定性を高めた。フロントサスペンションのダンパーに新バルブを採用。リヤサスペンションのラテラルリンクにピロボールブッシュが採用するなど大掛かりな見直し。電動パワーステアリングのアシスト制御の最適化も同時に行われています。
内装では、2列目中央のシートベルトが2点から3点式へ変更されました。
マイナーチェンジ(F, Gタイプ)
取り上げるほどのトピックがないため割愛。
2015年4月16日 クロスオーバー7発売 (Hタイプ)
エクステリア
前後バンパーやホイールアーチ、サイドシルにクラッディングを施し、大型フロントグリルやルーフレールなどによってSUVらしい姿になりました。フロント両端には、BOXERエンジンをイメージしたコの字型のLEDライナーを標準装備。ヘッドライトもエクシーガ spec.Bのように一部ブラックアウトした仕様。
新たにデザインされたリアスポイラーもかっこいいですよね。
インテリア
シートやステアリング、ドアパネルの一部などにタン色のレザー&ブルーグリーンステッチを採用しています。明るく品のあるデザインに大胆にイメージチェンジしました。また、ピアノブラック調や金属調の加飾を施すことで、上質さも表現されています。
足回り
SUVテイストを取り入れるにあたり、最低地上高を150mmから170mmに変更。
サスペンションはの主要部にはDタイプのインプレッサなどと同じ、最新世代の高剛性パーツを採用したとのこと。ステアリング制御の最適化も合わさって、車高の高さを感じさせない操縦安定性、しなやかな乗り心地が実現されています。
その結果、60km/h操舵時のロール感を先代に比べて16%低減、またロール収束時間も15%短縮して安定性を向上。また30km/hにおける段差通過時の後席振動ショックも12%低減し、後席の乗り心地も改善されている。
まとめ
いかがだったでしょうか。スバル エクシーガ クロスオーバー7は、ベースのエクシーガが2008年デビューのため基本設計が古いと言われることがあります。しかしながら、リストアップした改良点の積み上げで、デビュー当初とは大幅に改良されたものとも言えないでしょうか。エンジンやトランスミッション等の動力部分の最新化に、最新モデルにヒケを取らないEyeSight ver.2の搭載、そしてクロスオーバー7での大幅な内外装の更新。それに加えて地道なサスペンションのチューニング。
なんとも贅沢なマイナーチェンジメニュー達です。ここまで更新されたモデルも少ないんじゃないかと思えるほど。
ここまでアップデートできるのも、トヨタなどに比べて規模の小さなスバルが車種や要素技術を作り込み、共通化を地道に進めた効果だと思っています。最新エンジンFB25にも後方互換性を持たせているというのが面白いですよね。
では!