2017年のスバルのエクシーガ クロスオーバー7とミニバンを比較するブログ

2017年のスバルの7人乗りのミニバンSUV、エクシーガ クロスオーバー7と他社ミニバンを比較しました。オススメなポイントは何?試乗レポートでの評価紹介や年次改良、モデルチェンジ情報などをまとめます。値引きや中古車相場も価格比較してみます!

スバル エクシーガ クロスオーバー7の燃費は?

クロスオーバー7はスバルの燃費性能の課題を改善した新世代ボクサーエンジンFB25型を採用し、AWDでもリニアトロニック(CVT)と組み合わせて燃費向上に取り組んでいます。

AWDは重量や、駆動系の抵抗など2WDに比較して燃費という点では不利ですが、実際問題どの程度なのか、調べてみました。

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クロスオーバー7のカタログ燃費ってどのくらい?

今やスバルと言えばボクサーエンジンとまで認知されブランド化した水平対向エンジン。ボクサーエンジンの長年の悩みのタネの一つは燃費でした。ボクサーの横幅の制限から高回転型向きのショートストロークエンジンになりがちでしたが、FB25型は燃費に有利な効率のいいロングストロークへ移行。

高トルクにも対応できるCVTとしてリニアトロニックも採用していて、エンジン自体の効率向上と、そのエンジンを効率よく使うトランスミッションを組み合わせて燃費向上に取り組んでいます。このFB25+リニアトロニックという組み合わせは、エクシーガのマイナーチェンジで登場し、クロスオーバー7はその流れを受け継いでいます。

そんなクロスオーバー7のカタログ上のJC08モードの燃費は13.2km/l。1BOX型7人乗りの定番車種『トヨタノア』の2.0Lエンジンの燃費でさえ16.0km/Lですから、人気車種と比較すると物足りない数値ではあります。ハイブリット版では、23.8km/lと雲泥の差。燃費は弱点と言えそうです。

ライバル車種と比較するとどうなるか

では、13.2km/lという数値はライバルと比較してどの程度になるでしょうか。新車として販売されているロールーフミニバンと比較してみます。

メーカー 車種 燃費(km/l):JC08
トヨタ プリウスα 26.2
Volks Wagen Golf Turan |18.5
マツダ プレマシー 20S-SKYACTIV 16.2
トヨタ WISH 2.0Z 14.4
スバル クロスオーバー7 13.2

ハイブリッドのプリウスαは別格だとしても、同じジャンルの中で比べるとクロスオーバー7は見劣りしてしまう状況。この中ではクロスオーバー7のみがフルタイム4駆です。利用シーンで4駆が必須である場合を想定して、4輪駆動のミニバンの中で比較してみます。

メーカー 車種 燃費(km/l):JC08
マツダ プレマシー 20S 16.2
トヨタ WISH 1.8G 4WD 14.4
トヨタ ノア G 4WD 14.8
スバル クロスオーバー7 13.2
ホンダ オデッセイ X 4WD 13.0
三菱 デリカD:5 D-Power package 13.0
三菱 デリカD:5 G-Power package 10.6

結果として、辛うじてクロカンミニバンとも言えるデリカは上回っていますが、「デリカ D:5 D-Powerpackage」はディーゼルエンジン。燃料代という側面では負けているとも言えます。

クロスオーバー7の燃費が悪い理由

なぜ燃費対策もしているクロスオーバー7がここまで負けているかと言うと、一番はクロスオーバー7のみフルタイム4WDだから、という点が主な理由になるかと私は推測しています。

他車は4駆といえども、「オンデマンド4駆」(別名:生活4駆)という、前輪が滑ったときなど必要になったときだけ後輪が動く形式です。

クロスオーバー7は常時4輪が駆動する「フルタイム4駆」の形式です。スバルは全体的にこの形式です。スバルは、4駆が必須ではないときも安定感のある走りを実現できるフルタイム4駆を自社の強みとして戦略的に採用してます。また、デリカはフルタイム4駆になりますが、おそらくJC08モード測定時には2輪駆動モードで計測しているのではないかと思います。

まとめ

クロスオーバー7は燃費の数値としては低いですが、フルタイム4駆という形式を採用しているからであって、その代償いも言えます。単純に技術的なレベルの違いで差が出ているとは言えないと思います。フルタイム4駆でも燃費が上回ることができれば最高でしょうが、この熾烈な燃費競争の中で不利な条件下で勝つというのは現実的には厳しいでしょう。

燃費と走りのどちらに価値を置くか、という判断の上でクロスオーバー7と他車を比較検討したいところですね。

ではでは